2025年度からスタートしたばかりの「中小企業成長加速化補助金」と「100億宣言」について、中小企業庁の担当者に解説していただきました。
＜POINT＞
・中小企業成長加速化補助金は・・・・・・
「売上高100億円企業を目指して大胆な投資をする中小企業」を後押しするための補助金
・100億宣言とは・・・・・・
「うちの会社は売上高100億円を目指します！」という、経営者の決意表明
なぜ今「100億円」なの？
日本経済はいま、賃上げ率・国内投資ともに30年ぶりの高水準にあり、国は中小企業全体の「稼ぐ力」を底上げするとともに、地域にインパクトのある成長企業を創出していくことを目指しています。
そのカギを握るのが、売上高100億円の中小企業です。
売上高100億円の企業は、地域の雇用を支え、サプライチェーンを担う、まさに“地域を牽引する企業”といえます。
しかし、地域には売上高100億の企業が少ないのが現状です。
これは、成長のポテンシャルを持つ企業は存在する一方で、成長機会を得られずに芽が出にくい状況であったと考えられます。
実際、この層（売上高10億円以上100億円未満）の企業は、あまり補助金といった公的支援の対象になる機会が多くありませんでした。
そこで2025年度から、この層の企業への支援を本格的に開始することになりました。
出所：中小企業庁「中小企業の成長経営の実現に向けた研究会 第2次中間報告書」
中小企業成長加速化補助金とは？
一言で言うと、「売上高100億円企業を目指して大胆な投資をする中小企業」を後押しするための補助金です。
概要は下の表をご覧ください。
事業概要
出所：jGrants「中小企業成長加速化補助金 概要資料Ver1.2」
よく「100億円を達成できなかったら補助金を返還する必要はあるのでは？」という質問を受けることがありますが、実際には違います。
この補助金の返還要件は「申請時に掲げた賃上げ要件を達成できなかった場合」となっています。
そのため、売上高10億の企業と売上高90億の企業で有利不利はありません。
売上高100億の実現に向け、売上高100億間近の企業についてはその先の計画を重視しているものだとご理解ください
審査は２段階となっており、一次審査は書面、二次審査は経営者（と経営幹部）によるプレゼンテーションです。
第１回の募集は2025年５月８日～６月９日17時（厳守）で、年度内に第２回の公募も実施予定です。
「100億宣言」とは？
出所：100億企業 成長ポータル
これは「うちの会社は売上高100億円を目指します！」という、経営者の決意表明です。
審査はありますが、形式確認がメインとなります。
企業が宣言する内容は、以下の４点です。
１．企業概要
２．企業理念・経営者の意気込み
３．売上高100億円実現の目標と課題
４．売上高100億円に向けた具体的な措置（取組み）
各社の宣言内容は、ポータルサイト上で公表されます。
売上向上に向けた具体的な取組みなど、宣言内容は他の中小企業にとっても“生きた事例”になるのではないでしょうか？
経営者にはネットワーク形成というメリットも
売上高が10億円以上の企業は地域内にそう多くないため、「同じ目線で話せる仲間が少ない」と悩んでいる経営者は多く存在します。
この「100億宣言」では、将来的に業種・地域を越えた経営者ネットワークの形成が予定されているため、同じ志を持つ経営者とのつながりが生まれる場にもなります。
最後に
この情報が、皆さまの地域支援や顧客提案のヒントとなれば幸いです。
中小企業加速化補助金や100億宣言に関するご不明点などがあれば、下記までご連絡ください。
お問い合わせ先
＜中小企業成長加速化補助金＞
0570-07-4153
03-4446-4307(IP電話等からのお問い合わせ)
お問い合わせフォーム：https://ksk2025.f-form.com/inquiry
＜100億宣言＞
0570-00-0835
03-4446-4494(IP電話等からのお問い合わせ)
お問い合わせフォーム：https://ksk2025.f-form.com/growth100oku/
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